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れいこん通信

れいこん通信No4 太極

19年08月22日

2018年4月のれいこん通信は太極についてです。

 

太極といえば太極拳や太極図を思い出す方が多いでしょう。
古代中国の宇宙観を表す言葉で、天地万物の根源を表しています。
地球を含めた宇宙のすべては太極から陰陽が生じ、五行が生まれて成り立っていると考えられています。
現代科学も同じように、宇宙はビックバンによって生じ、今も膨張し続けているといわれています。

太極とはすべての始まりです。太極からすべては始まるのです。
では太極は何からできているのか、それは「無」からできています。
何も無い所からすべてはできているのです。
無いことを現すためにすべてを存在させるのです。
つまり、無いことを証明するために有ることが必要なのです。
無いことを証明するには有ることがあって初めてわかるのです。
悪があるから善とは何かがわかる、病気になるから健康のありがたさがわかる、暗闇の中に光があるから闇がわかる、不幸のどん底に落ちて幸せのありがたさがわかる、水の中に入ることで酸素の存在を実感する、すべては相反するものから成り立っているのです。
それが陰陽の考えになるのです。

人の思いは強すぎると反対になります。
幸せを強く望むと不幸が大きくなり、ある限度を超えると不幸になっていくのです。
善を強く思うと悪になり、健康を強く願うと病気になるのです。
それはすべてエネルギーのバランスです。
エネルギーはプラス(陽)とマイナス(陰)があり、いつもバランスをとっています。
どちらかが強くなると、どちらかも強くなります。
強く押せばその反発は強くなるのと同じです。
しかし際限があります。ある一定の所を過ぎると、強く思っているのとは反対の方向に向かうのです。
つまりプラスが強くなりすぎるとマイナスも強くなって、最後にはプラスを消してしまおうとするのです。
これを「陽極まりて陰を生じ、陰極まりて陽を生ず」といい、このことを表したのが太極図です。つまり、幸せになりたいと思うと、不幸になりたくないという思いも強くなります。
平和を強く思えば戦争をしてはいけないという思いも強くなります。
結果的に戦争を意識してしまうのです。
わかりやすくたとえるなら、正義感が強すぎてしまうと人を傷つけても良いという考えが生まれてしまうのです。
それが大きくなったのが戦争です。
いつの世の戦争も自国の平和、民族の平和がきっかけになっています。

今、多くの人がプラスを強く望みすぎています。
幸せになりたい、お金持ちになりたい、健康でありたい、さらには長生きしたいと。
しかし、強く思いすぎてしまっているので、多くは逆の方向に向かっています。
そしてもっと大きな視点で見るならば、多くの人は今見える世界があることを過信しすぎています。
本当は何もないことを認識する必要があるのです。
このバランスが乱れているために、大きな力が働いているのです。
一度すべてをなかったことにする力が働いているのです。このままでは本当にすべてがなくなってしまうかもしれません。
どの段階で有無を認識するかが肝要なのです。
一つ言えることは、見える物がすべてではない、見えないけど有るという考えを大切にすることが必要だと思います。
「お天道様はいつも見ています」、「ご先祖様が見守ってくれています」、「亡くなった最愛の人の魂は、いつもそばにいてくれる」などを通して。
般若心経にある「空即是色、色即是空」がすべてを表しています。空は無し、色は有る。

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