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漢方の不思議シリーズ

漢方の不思議シリーズ 耳鳴り

19年08月22日

耳のなかでセミがミンミン、真夏にはまだ早いのに気になって気になって考えはまとまらない、夜は寝付けないなど気になる方はけっこういらっしゃるものです。
漢方で考える耳鳴りには、二種類あります。一つ目は、老化が原因となる耳鳴り。

腎臓と耳の形はよく似ているところから密接な関係があり、歳とともに腎臓がおとろえくると耳の力(聴力)もおとろえて、耳鳴りや耳が遠くなる(難聴)症状が生じてきます。おとろえからの耳鳴りは、じわじわと進行するため極端に気になることはないようです。また、漢方薬でも改善には時間を要します。

二つ目の原因がストレスなどによる血行不良。

イライラや不安の感情が強くなると、手足の血管は収縮して頭部に血液が過剰ぎみになってきます。

耳鳴りや頭鳴り、自分の声が割れて聞こえるなど四六時中気になり、さらにイライラ感がエスカレートして睡眠障害を伴うこともあります。この場合、漢方では血の倉庫番である五臓の『肝』に着目します。『ハラワタが煮え繰り返って、頭に血が昇る』のハラワタが『肝』。

イライラの感情は肝臓の働きを乱し、頭部の血流を滞らせて耳鳴りを生じさせます。ストレスが原因の耳鳴りには、『羚羊角:レイヨウカク(ウシ科サイガヒツジ)』がよく効きます。肝臓の働きを調え、頭部の過剰な血液を素早くクールダウンさせることで耳鳴りを改善します。

半年前から耳鳴りや頭痛、不眠、目の疲れが気になる63歳の女性。

ちょうど半年前にご主人が大病で入院、無事退院されるがこれを機に会社を退職されて四六時中家にいることがストレスとなり、耳鳴り等の症状が発症したようです。

 

『羚羊角』を1週間服用して、耳鳴りがほとんど気にならなくなり、頭も気分もスッキリして大変喜んでいただきました。『亭主元気で留守がいい!』とは、よくいったものです。

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