漢方コラム

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医薬食同源シリーズ

医薬食同源シリーズ 酸味と肝臓

19年08月23日

冬の寒さを乗り越えるため、クマと同様人も秋に多くの食物を摂取して、その栄養素をたくわえます。
そして一冬この栄養素を燃やして体温を維持するのですが、その分、体内には大量の燃えカスが蓄積されます。

 

春になると肝臓は、このカス(老廃物)を大掃除(解毒排泄)して、からだをリフレッシュさせます。
また、肝臓は冬の寒さでちじこまったからだを正常な状態にもどすため、血液をからだのすみずみまで行き渡るように送り出す働きもしています。そのため、春は肝臓がオーバーワークして、トラブルを起こしやすい季節だと漢方では考えます。

 

肝臓が不調になると、頭に血が昇りやすくなります。「イライラするとハラワタが煮えくり返って、頭に血が昇る」のハラワタは肝臓を指します。

頭に血が行き過ぎると、イライラや不眠、花粉症などによる目の充血や鼻づまりが悪化しやすくなります。

また、“木の芽時”や“エープリルフール”など気持ちがハイになって、変なオジサンやオバサンが出没するのも肝臓の影響です。

さらに肝臓が疲れ切ってしまうと、脳にしっかり血液が供給されなくなり、気持が沈んでうつっぽくなる「五月病」も肝臓が関係しています。

 

肝臓の働きをよくする味が「酸味」。肝臓は不調になると、すぐ血液の交通渋滞を引き起こして腫れてきます。その腫れを治めてくれるのが梅干や酢の物、柑橘類なのです。

さらに春に取れる山菜(フキ・タラ・ワラビ・タケノコ・ツクシなど)の苦味も肝臓の働きをよくしてくれます。春を快適に過ごすために、酸味と苦味の食材を上手に取り入れていきましょう。

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