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漢方とエネルギー

漢方とエネルギー 肺と魄1

19年08月23日

漢方での「氣」は、その働きや活動部位によって名称が異なります。中でも元氣と魄が大元になります。

 

元氣の源は、人が生まれるときに母親から生涯に一度だけ授かる「先天の精」が変化生成したもので、腎臓に貯蔵されています。

生命活動の原動力でもあります。

日々養生し、気をすり減らすことなく心穏やかに過ごせば、120歳までの寿命を永らえるといわれています。

しかし、多くの人は暴飲暴食、睡眠不足に過労、ストレスを強く感じる生活をすることで、元氣を必要以上に使い果たしていまい、天寿が全うできないのです。

 

魄は飲食物からいただく「後天の精」と「先天の精」、そして特に天から降りそそぐ氣が合わさってできた氣です。中医学では宗氣ともいいます。

経絡をめぐる氣は宗氣であり、さらに栄養源となる営氣と体温を保ち、外邪から身を守る衛氣が加わって、各臓器を動かす原動力となっています。営氣と衛氣は食べ物からできています。

つまりこの三つの氣を合わせて魄といいます。

 

肺臓は魄を全身にめぐらせます。心臓の力をかりていますが、肺臓が主体となります。

呼吸によって魄は全身をめぐりますが、不安や緊張などのストレスを強く受けると、呼吸が浅くなって魄が全身にめぐらなくなってきます。

そうすると各臓器に魄が十分にめぐらなくなるので、からだがだるくなり、活気がなくなってきます。

さらに不安や緊張が強くなると呼吸が苦しくなってきて息が足らなくなり、時にはパニック的になって倒れ込んでしますのです。

このような状態を助けてくれるのが、気付け薬である「救心感応丸氣:きゅうしんかんおうがんき」なのです。

魄のめぐりを瞬時に改善してくれるのです。

 

腹式呼吸は魄を全身にめぐらしてくれます。

日に何度かしっかり吐いて、しっかり吸うようにしてください。緊張した時こそ、深呼吸が大切なのです。

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