漢方コラム

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漢方の不思議シリーズ

漢方の不思議シリーズ 水毒2

19年08月23日

人のからだは60%以上の水でできています。そのうちの2/3(体重の40%)は60兆個の細胞のなかにあります。残りの1/3(体重の20%)は細胞外液に。

細胞外液の3/4(体重の15%)は細胞と細胞のすき間を満たす液体であり、この液体を間質液と呼んでいます。残りの1/4(体重の5%)の大半は血液の液体成分である血漿です。

血液もほとんどが水からできています。

 

 

60兆個の細胞は血液(赤血球)から栄養素をいただき、二酸化炭素と老廃物を回収してもらっています。しかし、直接赤血球が各細胞に触れることはありません。当然ながら赤血球は血管外に出ることがないからです(ケガや内出血は例外)。ではどのようにして各細胞は酸素と栄養を補給し、二酸化炭素と老廃物を排泄しているのでしょうか。その担い手が、細胞のすき間にある間質液。体内の多くの物質は水によって移動しているのです。

 

漢方の考え方に「水毒」があります。体内の水の流れが、なんらかの原因で停滞し、よどんだ水が毒となってさまざまな症状や病気を引き起こすこと。

先述の間質液の流れが悪くなれば、細胞内や細胞間に老廃物や二酸化炭素が蓄積して、細胞の活力は低下します。その状態が長く続くと多くの慢性病や難病につながることが最近の医学でも判明してきました。

しかし、現代医学では間質液やリンパ液の流れを効果的に改善する薬はありませんし、血液をいくらきれいにしても、その水分量は全体の1割足らずです。ちなみに利尿剤はあくまで血管内の水分のみに作用するだけです。

 

漢方には、間質液の流れをすばやく改善し、細胞内や細胞間に溜まった老廃物を回収して、細胞を活性化させるすばらしい生薬があります。その代表選手が薬用人参の王様と呼ばれる「三七(さんひち)人参」。

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