漢方コラム

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漢方の不思議シリーズ

漢方の不思議シリーズ 免疫力

19年08月23日

この夏、国内ではデング熱騒動。
アフリカでは深刻なエボラ出血熱の流行と、感染症が何かと気になります。両者(エボラとデング熱では比較になりませんが)とも有効な治療法と予防法はなく、最終的には自己の免疫力に頼るしかありません。

 

身近な免疫力を上げる方法としては、『笑う』こと。大きく声を出して笑うと免疫力、特にがん細胞やウイルスを直接やっつけるナチュラルキラー細胞が活性化します。そして、体温アップ。体温が1度下がると、免疫力は半減するといわれています。食事や入浴、運動などを改善して、36度5分以上の体温をキープするように努力しましょう。

 

漢方では、免疫に関係する臓器は『腎・肺(腸)・脾(胃)』と考えます。『腎』は骨を養い、体を温めます。免疫を直接担当(病原菌やガン細胞を撃退)するのは、白血球やリンパ球。その多くは骨の中の骨髄で作られます。年と共に免疫力が低下したり、体温が下がるのは腎が衰えるからです。

 

病原菌は口や鼻、そして皮膚から体内に侵入してきます。これらの元締めが『肺』であり、入口でもあります。大腸は出口になるので、肺の子どもにあたる臓器と考えます。

昔からカゼの予防に乾布摩擦が良いとされますが、皮膚を鍛えると肺が鍛えられて、病原菌が体内に侵入しにくくなるからです。最近、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が免疫力を活性化することがわかり、ヨーグルトや乳酸菌飲料が注目をあびています。漢方的にも、善玉菌が大腸の働きを良くするので、肺の機能を高めると考えます。

 

『胃』は食べ物をどろどろに溶かす、体内の溶鉱炉。この熱が体温を上げる原動力になるので、冷たい飲み物や食べ物はひかえ、胃の弱い方は胃を元気にする漢方薬をおすすめします。ご自分の弱いところを認識して、免疫力を高めましょう。

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