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新時代通信No141【日本の神々33】

22年02月28日

この通信は「日本の神々」についてお伝えします。現津神のご紹介もいよいよ佳境に入ってきました。おもしろい神様がおみえになるのです。それが、オキツヒコノカミ(奥津彦神)、タケミカヅチノカミ(建御雷神)、ヒノカグツチノカミ(火之迦具土神)、ホノイカズチノカミ(火雷神)、アメノヒワシノカミ(天日鷲神)、ノミノスクネノカミ(野見宿禰神)です。

 

オキツヒコノカミは台所の神様として、昔はどの家にもあったカマドにそのお札が貼られていました。しかし、その本当のお役目は火から家を守るのではなく、火が絶えないようにさせる神様なのです。つまり、昔は火を起こすことは大変なことだったのです。今のようなマッチやライター、火打石がない頃は木をこすり合わせて起こしていたので、一度ついた火をいかに消さないようにするかがとても大切だったのです。その火を消さないようにしてくれていた神様なのです。それがいつの間にかカマドから火が家に飛び火しないようにさせる神様に変わってしまったのです。本来のお役目を知っておくことは大切なことなのです。

 

タケミカヅチノカミは地震ナマズを押さえ込む神様とされています。しかし、本当のお役目は建物を雷から守ってくれる神様なのです。建が建物で、御が敬意を表わす、つまり、雷に敬意を表わして建物から守るのです。雷は、龍神様が落とされます。自然を破壊したり、生き物をむやみに殺したりするとそのことを戒めるために雷を落とすのです。本来ならば田に雨を降らせるためのものだったのですが、時には戒めるために落としたのです。龍神様は雷の他にも竜巻や台風、ハリケーンを起こさせます。同じように戒めるために。近年、台風やハリケーンが多発しているのは龍神様が大いに動かれているからです。特にアメリカなどはハリケーンや巨大竜巻が多発しています。自然破壊を戒めるためなのです。それでもそれをやめようとしない人々に対して、いずれは火山噴火や大地震を引き起こすことになるでしょう。

 

ヒノカグツチノカミは母親であるイザナミノミコトに火傷をさせてしまった神様と言われています。そのことでイザナミノミコトは死んでしまい、黄泉国に行ったとされています。この神様の本当のお役目は、火が燃えて多くの樹木が灰となり、土に還ることで新たな植物がしっかりと成長できるような環境をお創りになる神様なのです。アマゾンなどでは今でも原生林で焼き畑農業が盛んに行われています。しかし、そのために森林はどんどん減少し、そこに生息する生き物たちは住処をなくしているのです。この神様はこの御役目とは別に、住処をなくしてしまった生き物たちに、新たに住むことができる森林をお創りになられているのです。ある意味で反対のようなお役目を果たしているように思えるのですが、樹木が燃えたあとをどのように活かしていくかを担当される神様なのです。

 

火をどのように扱うかで、私たちの生活は大きく変わります。火事や暖房、焼き畑に物作りなどに火は欠かせません。さらに、戦争でも火は使われます。戦火によって人も建物もすべてを失ってしまうのです。この神様はそうさせないようにいろいろと御働きになっているのです。

 

ホノイカズチノカミは腐ったイザナミノミコトの体から生まれた雷神とされています。しかし、古事記ではやたらと汚いものから神様が生み出されたとされています。どうしてなのか、不浄なものから生み出されるものはその
反対の力を持っていると、昔の人は考えていたのです。つまり、汚い尿や糞、吐いた物や腐った物にすべての不浄なるものが残されて、清いものだけが生まれて来ると考えられていたのです。しかし、普通に考えたらおかしな話で、このような話は日本特有のもので、さらに古事記や日本書紀だけに記されている特別なものなのです。裏を返せば、偽りを多く書き重ねているため、少しでもその罪を間のがれるためにこうした逸話を作り出しているのです。内容自体が不浄なので、その埋め合わせをしているのです。

 

この神様の本当のお役目はまさしくお名前の通り、火と雷の神様なのです。邪悪な心を持っている人を火とお雷で成敗するのです。火とは火事や火傷です。雷はまさに落雷です。日本は江戸の時代に多くの火事に見舞われました。もちろん密集した木造建築が多くあったので、一度火事が生じれば大火災となってのですが、当時は多くの人が神に対する信仰を失くし、お金や物に執着する人が多くなっていたため、戒めるために火事を何度も引き起こしたのです。それは大正の関東大震災や最近では阪神淡路大震災、そして多くの火災はこの神様による戒めなのです。この通信は2022年の2月の下旬に書いていますが、この冬は例年よりもとても寒い日が続いたためか、火災が非常に多く発生しています。やはりこの神様による戒めもあるのです。

 

アメノヒワシノカミは酉の市の神様として崇められています。たしかに鳥である鷲の字が名前に入っているためと思ってしまうのですが、この神様の本当のお役目は鷲が大空を天高く舞うようにさせる神様なのです。つまり、人の志を高める神様なのです。「天高く馬肥える秋」と言うことばがありますが、一般的には秋の句と言われています。しかし、本当の意味は秋の澄み渡った空のように、そして肥えた馬のいななきのように、どこまでも高く響き渡る志を持つようにと言う意味なのです。この神様はそのようなお役目を果たすために、人々に勇気と元気を与えるために日夜ご活躍されているのです。この神様が一番ご活躍される時に、さまざまな革命や維新が起こるのです。ある意味でこの神様は革命児とも言えるのです。この神様はこれから大いにご活躍されるでしょう。

 

ノミノスクネノカミは相撲の神様と言われています。そして埴輪を作った神様とも言われています。この神様の本当のお役目は名前の通り、野原を見渡すことができるようにしてくれる神様なのです。野原とは広い視野のことであり、狭い考え方では越えられない苦難を見方を変えさせることで乗り越えさせてくれる神様なのです。宿禰はある意味での称号ですが、本当はついていなかったのです。ですからノミノカミだったのです。しかし、これでは格式がないということで後世の人が格式ある称号を付けたのです。これもまさしくおせっかいというものなのです。

 

おせっかいと言えば、もう一つの神様もその御名前が後世の人たちによって変えられてしまっているのです。それはトリノイワクスフレノカミ(鳥之石楠船神)で、鳥のように空を自由に飛べる船の神様とされています。つまり乗り物の神様とされているのです。この神様は乗り物ではなく人の心を鳥のように大空飛ばせ、大海原を行き来させる神様なのです。つまり、人の心を解放してくれるのです。さまざまな束縛から解放し、自由な発想をするようにさせてくれる神様なのです。

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