近年、さまざまな海洋資源が不漁になってきました。アサリやサンマ、イカに昆布、さらにはアジやサバも。温暖化による海水温の上昇や海流の蛇行など、さまざまな要因があるとされていますが、一番の原因は乱獲と海洋汚染なのです。海洋資源を無制限に乱獲してきたツケが回ってきたのです。
一昔前は、北海道でニシンやサケを乱獲してしまったので、ニシンはわずかしか獲れなくなってしまいました。サケは人工ふ化によって何とか捕獲量を維持していますが、人の手を貸さないと十分に獲れないのです。ホタテもその多くはある種の養殖をしているのです。すでに多くの海洋資源が修復できない状態に追い込まれているのです。マグロなどは、さまざまな外洋で捕獲しているので安定した供給がされていますが、いずれは減少していくでしょう。日本人は昔から魚や貝に海藻類を常食してきました。身近な食材であり、貴重なタンパク源でもあったのですが、これからますます手に入りづらくなっていくことになります。
少しでも海洋資源を豊かにするためには、まずは河川を汚さないようにすることが必須となります。洗剤や漂白剤などの使用を少なくし、抗生物質やホルモン剤の服用を最小限にすることです。さらには、農薬や化学肥料の使用も最小限にしなければなりません。このようなことに国もメディアもあまりふれることはありません。しかし、海洋汚染の根幹が多様な薬物に起因しているのです。その最大要因が抗ガン剤なのです。抗ガン剤はある意味で猛毒で、服用後はある程度分解されるのですが、一部は尿や便として排泄されるのです。それが最終的には海に流れ込んでいくのです。たとえわずかであっても猛毒なので、海の多用な生態系に悪影響をおよぼしてしまうのです。現在、60歳以上の2人に1人はガンになると言われています、確実にガンになる人が増えていて、その多くの人が抗ガン剤治療を受けるので、海洋汚染はますます進んでいるのです。
海洋汚染の元凶のもう一つが、プラスチックゴミによる汚染です。ペットボトルなどのプラスチック製品が波によって細かくなり、マイクロサイズとなって海の生物の体内に蓄積されて、それが原因となって死に至っているのです。大きな生物ほど食物連鎖によってマイクロプラスチックは体内に蓄積し、クジラやイルカが方向感覚を失ってしまい、浅瀬に乗り上げて死んでしまうことが多くなってきています。プラスチックゴミをいかに出さないようにするかも急務となっているのです。そして、あまり知られていないことなのですが、各国が保有する潜水艦や軍艦からは、大量の汚染物質が廃棄されているのです。使用期限が切れたミサイルや、特殊な燃料などを廃棄しているのです。かなりの量を廃棄しているので、海洋汚染はかなり深刻化しています。
海洋汚染がこのまま進んでいくと、近い将来には食卓に魚がなくなってしまうかもしれません。その前に、回転寿司の店がすべて閉店することになるでしょう。そのようなことにならないようにするために、まずは不要な新薬は飲まないようにする、プラスチックゴミを出さないようにする、そして軍事予算を増やそうとする政党には投票しないようにすることが必要なのです。
海の生き物たちがこれ以上汚染されて減少していくと、海の浄化能力が低下し、空気中の二酸化炭素の量が増大して温暖化が深刻になっていくのです。海に含まれている二酸化炭素は、さまざまなプランクトンによって消費されて酸素を作り出しています。いわゆる植物性プランクトンが、二酸化炭素を処理しているのです。人間が排出した二酸化炭素の多くは、海水に溶け込んで植物性プランクトンが処理しているのです。このプランクトンが今、急激に減少しているため、過剰な二酸化炭素が大気中に蓄積しつつあるのです。その結果、気温は上昇し、北極や南極の氷が急激に溶け始めているのです。さらに、ハリケーンや竜巻、大雨による洪水が世界各地で頻繁に発生するようになってきたのです。これからさらに激化していくでしょう。
海にはもう一つ大きな役目があります。母なる海としての役目、それは海水に含まれているさまざまなミネラルが、すべての生き物にとってかけがえのない物になっているのです。塩は陸上動物には欠かせないものなのですが、その多くは海水から作られています。岩塩なども元は海だった所なのです。塩の元になる塩化ナトリウムやその他のミネラルはどのようにして作られたのか。今の科学ではよくわかっていないのですが、地球が誕生してしばらくしてから、多くの隕石が水を運んできたのです。この水にナトリウムや他のミネラルが豊富に含まれていたのです。すべての生命が、その生命活動を行っていく上で、欠かせない働きをしてくれているのです。特にナトリウムは、生命の維持には欠かせない働きをしているのです。
ナトリウムは、すべての細胞の生命維持に欠かせない働きをしているのです。具体的には、細胞の中のさまざまな働きによって生じる老廃物を細胞の外に排泄させる働きや、細胞に必要な栄養素を取り込ませる働きをしているのです。そのため、ナトリウムが欠乏すると、細胞はある意味で干上がってしまうのです。ナトリウムはさらに、細胞内に適度な水を引き込む働きもしているのです。今、世間一般では減塩がさけばれていますが、塩を極端に少なくしてしまうと、体は干上がってしまうのです。水をいくら飲んでも、ナトリウムが足らないと細胞の中に水は十分に入っていかないのです。細胞以外の隙間に水はたまるばかりで、むくんでしまうのです。たしかに、電気処理や浸透膜で作った塩化ナトリウムが100%近い塩はよくありません。いわゆる食卓塩なるものには、多様なミネラルがほとんど含まれていないのです。微量なミネラルが絶妙なバランスを取っているのです。したがって、塩は天然塩を選んで取るべきなのです。
生物は最初は海で誕生し、陸へと進化していきました。したがって、海での環境が細胞の中で維持されているのです。つまり、細胞内の塩分濃度は海水と同じなのです。陸地で棲んでいても、海の中で棲んでいるのと同じ状態なのです。まさに「母なる海な」のです。その海を人類は今、死滅させようとしているのです。海が死滅すれば、人類も死滅するのです。そのことを一人でも多くの人が自覚しなければなりません。自分にできることは何なのか、明日からでもできることを考え、実践していかなければならないのです。時間はありません。まずできることをやるようにしてください。
海の生き物たちは今、とても苦しい状態になっています。そのことを人類に伝えるために、ある種の警告を発しているのです。最近、海岸に大量の魚が打ち上げられたり、クジラが浅瀬や湾に入ってきて死んだりしています。アザラシやイルカも。通常では起こらないことが頻発しているのです。深海魚のダイオウイカやリュウグウノツカイが捕獲されるのもそうなのです