漢方コラム

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漢方とエネルギー

漢方とエネルギー 脾と意1

19年08月23日

五臓の一つである「脾」は、現代医学の脾臓とは異なります。

現代医学の脾臓は血液のリサイクルセンターとして働いています。

漢方の「脾」は、食べ物を消化する酵素やインシュリンを作り出す膵臓に近い臓器と考えます。

したがって、脾と胃は表裏の関係にあるのです。

 

漢方で考える脾臓は、単に食べ物を消化するだけでなく、人の意志を動かします。

「腹が減っては戦ができぬ」と昔からいわれるのは、しっかり食べることで強い意志を持たせることを表しているのです。

災害にあった時にまず炊き出しをするのは、災害によってゆらいだ心をしっかりさせるためなのです。

食べることで脾臓がしっかり動き始めます。それによって意志が高まってくるのです。

単に食べ物を食べたからではなく、脾臓が活発に動くことが意志を高めるのです。

 

逆に、脾臓が弱っていたり冷えていると、意志は低下して弱くなります。

意志が弱い人は普段から脾臓(胃)が弱いのです。

現在、自殺する若者が後を絶ちません。

さまざまな原因がありますが、漢方的に見るとやはり脾胃の冷えが大きく関係していると思います。

小さい頃から冷たい物(牛乳・ヨーグルト・ジュース・アイス)や冷やす食材(サラダ・甘い物・南国系果物・パンや麺などの小麦製品)ばかり食べているので、慢性的に脾胃が冷えていているのですが、冷えているという感覚すらない状態です。

脾臓は人の心の根底にある思いを奮い立たせます。

人としての存在感を実感させる思いでもあります。脾臓が弱ると人としての存在感が実感できなくなってしまうのでしょう。

 

脾胃を丈夫にする漢方薬が、古来から伝わる代表的な漢方処方:十全大補湯をベースに数種の強壮生薬を配合した「パナパール錠」。

パナパール錠を実験的に作り出した認知症のハツカネズミに服用させたところ、明らかな改善効果があったことが報告されています。記憶力も高めるのです。

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