漢方コラム

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漢方の不思議シリーズ

漢方の不思議シリーズ 熱中症

19年08月23日

熱中症といえば炎天下、野外でおこるイメージがありますが、実際は室内での発症が多く、自宅から救急搬送されるケースが激増しています。

野外で発症する熱中症は、汗を大量にかくことで血液中の水分や塩分(ミネラル)が急激に失われてしまい、臓器への血流量に障害がおこしたり、筋肉のケイレン、高体温、意識障害が発症します。

室内で発症する熱中症は、高温高湿度の状態に長くいると(密閉性の高い住宅や高齢による体温調整能力の衰えが関係します)、汗をかいてもうまく蒸発(蒸発するときに皮膚の熱を取り去ってくれます)しないので、体内に熱がこもって頭痛や気分の不快、虚脱感、意識障害などが発症します。

同じ熱中症でも野外と室内では、その予防および対処法は異なってきます。特に室内での熱中症は、漢方的には水分を摂りすぎるとかえって悪化すると考えます。夏場、余分な水分は皮膚のすぐ下にたまりやすくなるので、熱気がうまく皮膚から発散されにくくなって、ますます熱がこもりやすくなります。
例えるなら水のコートをまとった状態になるわけです。
むやみに大量の水を飲むのはひかえて、1日に1回、入浴やウオーキングなどでしっかり汗をかいて、余分な水分を出してあげましょう。

また、夏場は心臓が汗をかくために大量の血液を表皮に送り込むため、1年を通じて一番忙しく働く時です。
つまり夏は心臓が一番疲れやすい季節でもあります。
心臓を元気にする最高の漢方薬が牛黄(ゴオウ=牛の胆石)、救心の主薬でもあります。暑い夏を元気に過ごすために、そして熱中症を予防する上でも牛黄を備薬として活用しましょう。

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