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医食の真実シリーズ

医食の真実シリーズ 食と命

19年08月26日

私たちは生きるために、何かしらの物を毎日食べています。しかし単に生きるためではなく、美味しい物を食べる時の喜びや、鮮やかさを楽しむこともしています。食とは本来他の生き物の命をいただくことであり、むやみに食べたり楽しむものではないのです。

 

戦前までの日本では、食事の時はだまって静かに食べたものです。そして食事の前に「いただきます」と感謝し、食後は「ごちそうさまでした」とやはり感謝をしました。生き物への敬愛をこめていたのです。

禅宗の僧侶もそうです。出された食べ物を粗末にすることなくすべて食べ、最後にしっかりと感謝の気持ちをお経で表しています。今の食事は、ただ腹を満たすだけのものとなり、生き物への感謝をささげることはあまりしなくなってきました。

子供たちは学校で形ばかりではありますが「いただきます」「ごちそうさま」を言っていますが、大の大人はあまりやっていないようです。

 

なぜこのようになってしまったのか、一番の原因は、自分で食べ物を作らないようになったからです。

野菜やお米、小麦に大豆、そしてニワトリや豚に牛など、それぞれに専門の人が作り育てるようになったため、生き物に直接触れることがなくなってしまったからです。

豚や牛を育て、殺処分して肉やハム、ソーセージを作るまでやってみると、おのずと感謝の念が湧き出てくるものです。そこで初めて「いただきます」と「ごちそうさま」が心を込めて言えるようになるのです。

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