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食養生通信No4【これからの食】

22年09月07日

多くの食品の値上げが続いています。これからますます値上がっていくことはまちがいないでしょう。世界中で異常気象が発生して、農作物や家畜の生育にかなりの影響が出ているからです。日本も長雨による日照不足や台風によって農作物にかなりの影響が出始めています。さらに、化学肥料や農薬の値段も高騰しています。

 

世界的な異常気象にロシアのウクライナ侵攻によって、小麦やトウモロコシの価格が高騰しています。これからますます上がっていくでしょう。この状態はおそらく当分続くものと思われます。その結果、パンや麺類は確実に値上がりし、2倍、3倍となっていくでしょう。さらに家畜のエサとなるトウモロコシも高騰するため、卵や鶏肉、豚肉なども値上がっていきます。乳製品やスイーツも。そして、長雨と日照不足でジャガイモや米、多くの野菜も不作になるため、値上がっていきます。魚貝類も温暖化の影響で海流の流れが大幅に変わってしまい、サンマやイカ、アジやサバなどの大衆魚の漁獲が大幅に減少してくるでしょう。そのめ、ほとんどの食料品の値段が大幅に上がっていくのです。これは一時的なものではなく、恒常的になっていくのです。一般的な家庭の収入は上がることはなく、光熱費やガソリンに公共交通機関の料金も上がっていくので、生活はかなり厳しくなっていくでしょう。

 

そのような時代を生きていくためには、今までの生活スタイルを大幅に変えないとやっていけなくなるのです。日々の生活で一番お金がかかるのが食事代です。多くの人が1日3食、さらにはお菓子やお酒やジュースに果物を食べています。江戸時代までは一般庶民は1日2食で、肉や魚をあまり食べることもなく、今のようなお菓子やジュースもありませんでした。それでも精力的に働いていたのです。当時はお米と味噌汁と野菜と、そして海藻やキノコ、豆腐や納豆を主体に食べていたのです。肉や魚はたまにしかたべることはありませんでした。なぜそれでも元気にすごせることか、米と味噌と野菜とキノコや海藻、そして納豆や豆腐だけですべての栄養素を取り入れることができていたのです。さらには、今のような食品添加物や化学調味料もなかったので、食べ物に含まれている栄養素が十分に吸収することができていたのです。さらに、元気の源である「氣」をしっかりと取り入れることができていたのです。

 

食品添加物や化学調味料は、食べ物の栄養素の吸収を阻害してしまいます。また、加工食品には「氣」があまり含まれていないのです。漢方の考え方の基本にある「氣」はカロリーとはちがって、人の体と心を動かす原動力になっているのです。したがっていくら高カロリーの物を食べても、「氣」が十分に含まれていないと元気になれないのです。コンビニ弁当や外食チエーンのファ―ストフードばかり食べていると元気がなくなり、根気、覇気、やる気がなくなってくるのです。そして、病気になってしまうのです。旬の新鮮な野菜と米には多くの「氣」が含まれているのです。逆に、インスタント食品や冷凍食品、缶詰、レトルト食品、加工食品には「氣」があまり含まれていないのです。野菜もハウス栽培や水耕栽培、そして遺伝子組み換え作物も「氣」があまり含まれていないのです。見た目はよいのですが、気の抜けたビールと同じなのです。
戦後、アメリカのGHQの思惑で、日本人を骨抜きにするためにパンと牛乳と肉を多く食べるように仕向けられてきました。米や味噌汁を食べないように仕向けてきたのです。日本人の強い精神性は米や味噌汁で作られているとわかっていたからです。そのため、小学校ではパンと牛乳を食べさせるようにして、小さい時から食習慣を変えるように仕向けたのです。さらにそれを後押ししたのがマクドナルドなどのハンバーガーチエーンなのです。さらに、肉を多く食べるようにあの手この手を使ってきたのが今のような状態になったのです。牛丼やラーメン、そしてピサやドーナッツ、その多くは小麦を原料にしています。米をいかに食べさせないようにするかが、今に至っているのです。

 

小麦はこれからどんどん値上がっていきます。これを機に、米をしっかり食べる食習慣を取り戻す時がきたのです。唯一、国産でまかなえる食糧が米なのです。大人は1日2食、ご飯と味噌汁と季節の野菜と海藻にキノコ、そして納豆や豆腐を主体にして行けば、食費はかなり少なくなります。お菓子やジュースもひかえればなおさらです。そうすれば体重も減り、血糖値や血圧、コレステロールも下がってきます。体はスリムになり、健康になるのです。まさしく一石二鳥、三鳥になるのです。1日に肉をどれだけ食べなければならないとか、全体で何カロリー取らないといけないとかはすべてがまやかしです。十人十色、その時の体調や季節によっても異なります。自分の体に合った食事の量を見つけ出していくことが大切なのです。

 

無農薬で化学肥料を使っていない野菜を手に入れることはなかなか困難です。しかし、少しずつではありますが、そのような野菜を作り始めている人たちが出てきました。インターネットや通販で手に入れることができます。少しずつでよいので、そのような野菜を食べるようにしてください。さらに、今の野菜の種の多くは外国で作られています。それも品種改良を何度も重ねてきたものなので、見た目はよくても本来の栄養素を十分に含んでいません。また、生命力も弱いため「氣」もしっかりと含まれていないのです。スーパーに出回っている野菜のほとんどがそうなのです。農協は国産をアピールしていますが、多くの野菜の種は外国産なのです。唯一国産なのは、米だけなのです。

 

日本人の体質や特性に合った食事は、やはり和食なのです。これからの時代は和食を中心にした食事に切り替えていくのです。肉やパン、乳製品に麺類は最小限にし、米を主体に味噌汁と旬の野菜と海藻類、キノコ類、そして豆腐や納豆を食べるようにするのです。あと1年もしたら、小麦やトウモロコシはあまり手に入らなくなるでしょう。国産も増えていくでしょうが現在は10%ぐらいなので、すぐには大量に作ることはできません。したがって、パンや麺類はかなり値上がっていくことになります。米粉を使ったパンや麺類が出てくることになります。さらには、大豆やオカラを使ったものも。さまざまな代替品が出てくることになるでしょう。いずれにしても米を中心とした食事になっていくことはまちがいないでしょう。

 

肉や乳製品の出荷量も激減していきます。当然ながら外国からの輸入品も。1年後には吉野家やすき屋の牛丼が1000円になっているかもしれません。マクドナルドのハンバーガーも。100円寿司も300円寿司になっているかもしれません。多くの食品が値上がりしていくので、今の内から和食に切り替えていくとよいでしょう。さらに、大人は昼と夜だけにして、1に2食に少しずつ切り替えていくとよいでしょう。朝は味噌汁だけとか、ミカン一つだけとか、バナナ1本だけにするのもよいでしょう。

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