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近未来通信

近未来通信No6【エネルギー】

23年01月10日

すでにエネルギー問題がかなり深刻な状態になってきましたが、日本は原子力発電に力を入れようとしています。資源のない我が国は、原子力発電に依存しなければならないと政府は訴えています。しかし、福島原発のようなことがいつ起こってもおかしくない我が国で、原子力発電に頼ることは自殺行為でもあるのです。

 

日本にはすばらしいエネルギー資源があるのです。それは地熱であり、豊富な水、そして海に囲まれていることなのです。これほど温泉が多い国はありません。温泉で使われている熱水を発電に利用するのです。これから景気はますます低迷し、観光地は大きく衰退していきます。それは温泉地も同様で、温泉旅館やホテルの多くは廃業していくでしょう。使われなくなった温泉水を発電に使っていくのです。さらに地熱によっても。活火山の周辺では豊富な地熱が作り出されています。温泉だけでなく、沸騰した地下水も豊富にあるのです。これらの物をフルに使えば、大きな電力を生み出すことができます。しかし、多くの地熱が利用できる場所は国立公園や国定公園の中にあるため、法律上手が出せないのです。これからは、自然を温存した上で地熱を活用したエネルギー開発が行われていくのです。

 

水力発電と言えばダムですが、その費用は莫大で建設期間はとても長いため、これからの時代にはそぐわないのです。しかし、豊富な水をいかに利用するかが、今後の大きな課題となります。水車のように身近な小川を活用した小型の水力発電が普及していくでしょう。安定した電力が供給できるようにいくつも分散させていくのです。一台当たりのコストも安価なものが開発されるでしょう。さらに、遠くまで送電線を使って電気を送ることはなくなり、地域で必要な分だけを発電していく形態に変わっていくでしょう。今は、都心部に多くの電力を送るシステムになっていますが、都心部の人口は急激に減少していくのでその必要性はなくなり、大型の発電所も不要になっていくのです。食糧もエネルギーも、そして人もすべて地産地消となっていくのです。

 

地熱、水力に匹敵するエネルギーがバイオエタノールです。日本の国土の8割は森林です。多くの植林が行われてきましたが、林業に従事する人が減ってきたため維持管理することが困難になってきました。スギやヒノキを利用して、バイオエタノールや木炭を作り出し、エネルギー源とするのです。すでにその技術は確立されていますが、コスト面や国の優遇措置が折り合わないため普及していないのです。石油や天然ガスはこれからさらに高騰していくので、コスト的にも見合うようになっていきます。そして、スギやヒノキをある程度伐採した後は、広葉樹を植林して自然の状態に復元していくのです。もちろん、その後も山を維持していくために適度な伐採は必要されるので、バイオエタノール事業は継続していくのです。

 

今注目されているのが、廃タイヤを利用して新たな燃料を作り出すのです。すでに実験的な段階は完了していて、いよいよ本格的に稼働しようとしています。廃タイヤはかなりの量があり、これからも出されていくので当分は石油の代替として活用されていくでしょう。

 

太陽光発電はかなり定着してきましたが、天候に左右されたり、ソーラーパネルを作るための資源が入手しにくい面があるため、これ以上の普及は難しいところがあります。しかし、新たな技術革新によって、次世代のソーラーパネルが生み出されていくでしょう。おそらく、5年後には国内の資源を使った物が普及していきます。そうすれば、一気に普及していくでしょう。太陽光、水力、地熱、バイオエタノールなどを複合的に活用していけば、電力は十分にまかなうことはできるようになります。しかし、現在のような大量の電力を使用する新幹線や電車、都心部での冷暖房に照明関係、そして大量の電化製品の使用を削減して行く必要があります。人々の生活様式が変化していくことで自ずと少なくなっていくでしょう。

 

電力を生み出す方法はまだ他にもあります。風力発電はコスト的にもかなりかかるので、これからはあまり普及はしないでしょう。その代わりとなるのが海の波や潮の満ち引きを利用した発電なのです。すでに実用化はされていますが、やはりコスト面や国の後押しがないため普及していないのですが、四方を海に囲まれた日本はこれからさらなる普及が求められているのです。

 

国が原子力発電にこだわるには、さまざまな理由があるのですが、最大の理由は旧財閥系の大手企業に仕事を与えるためなのです。日立、三菱、三井などが原子力発電に深く関わっています。青森や福井に建設した核燃料のリサイクルセンターはどちらも失敗に終わり、巨額の税金が水の泡となったのです。しかし、これらに関わった大手企業はしっかりと利益を上げているのです。また、国産の原子力発電設備を海外に輸出しようとしましたが、福島原発事故によって世界的に原子力発電所の新規建設は下火になってしまいました。その分を補うためにも、国内での原子力発電需要を高めていこうとしているのです。原子力発電に必要なウランも、そのほとんどは輸入に頼っています。いつまでも手に入るわけではないのです。さらに、使用済み核燃料もたまるばかりで、その処分法が確立されないまま進んでいるのです。そろそろ、廃炉にしていかなければなりません。

 

電気は生活には欠かせない物となっている今の生活は、あまりにも人が楽になり過ぎてきました。自動掃除機や自動食器洗浄器、電子レンジやエアコン、さらには生産工場でも自動化が進み、人の手はあまりかからなくなってきました。コストダウンや精密性を向上させるために普及しいてきたのです。しかし、大量生産、大量消費の時代が終わっていくと、それらの自動生産ロボットも不要になっていくのです。人々の生活様式も変われば家電製品も、最小限となっていきます。そうなれば、電力の消費もかなり削減されていくのです。おそらく5年後には、現在の半分ぐらいの電力でまかなうことができていくでしょう。10年後にはさらに半分ぐらいとなるでしょう。

 

電気と同じぐらい大切なのがガスです。天然ガスの多くも輸入に頼っていますが、その代替えとなっていくのがメタンハイドレートなのです。日本の周辺の海底に多く存在していることが確認されています。その使用にはまだまだ技術的にクリアーしなければならない問題がいくつもありますが、いずれは天然ガスの代替えとして使われて行くことになるでしょう。しかし、やはり生活様式を変えていくことでガスの使用量を減らして行く必要があります。それを補ってくれるのが、昔ながらの炭です。七輪や野外コンロの使用がこれから普及していくことでしょう。

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