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新時代通信No55【世界の歴史】

21年10月25日

この通信では世界の歴史をお伝えします。古代文明まではすでにお伝えしたので、中世から宗教を主体にしてお伝えしていきます。今までの歴史はある意味でさまざまな宗教間の争いで成り立っています。特に中世以降はキリスト教徒とイスラム教徒の争いが歴史を作ってきました。それは今も続いています。

 

ローマ帝国が滅亡して東西に分裂してからヨーロッパは暗黒の時代に入りました。4世紀からおよそ1000年の間にペストやコレラなどの伝染病でヨーロッパの人の3分の1が亡くなりました。なぜこれほどまで長い間続いたのか、当時はキリスト教がすべてであらゆる生活規範はキリストの教えに基づいていました。特に生活習慣の中で、水は教会で湧き出るものを飲むようにさせられていました。その頃街中で水が飲めるのは教会しかなかったのです。教会は井戸を掘り、それをくみ上げては信者に分け与えていたのです。しかし、当時のヨーロッパの町の衛生環境は劣悪でした。糞尿は道に投げ捨てられ、いつもハエがたかっていて時には踏みつけることもありました。その足で家の中に入るので、糞尿が家の中にも散らばっていたのです。さらに、教会の周りに多くの人が住んだのでその糞尿が地下にしみ込み、井戸水を汚染していたのです。そのためいつもコレラや赤痢、さらにはペストが蔓延していたのです。それはフランス、イギリス、イタリア、そしてベルギーが顕著でした。そのため伝染病はヨーロッパ全土に広がっていったのです。

 

なぜこのような状態になったのか、当時はキリスト教を広げるためにその国の王や貴族が農民を一カ所に集めて、信仰を深めさせようとしたのです。それは表向きで、農民の自由を奪い取り奴隷化しようとしたのです。農奴と呼ばれ貴族の土地で生涯働かせ、勝手に移住したり逃亡することは許されなかったのです。わずかな食べ物と着る物を与えられ、朝から夜まで働かされたのです。その情景を描いたのがミレーの「落穂ひろい」の絵で、収穫で取り残されたわずかな麦を拾って生活の足しにしていたのです。貴族は領主とも呼ばれていますが、莫大な富を得るために農奴をいかに殺さず生かさず、そして生涯従順に従うようにさせるかを考えてキリスト教を利用したのです。週末の礼拝や讃美歌の合唱はわずかな休息を与えて、不満を持たないようにさせたのです。また、神父は農奴の監視役で少しでも不満を持つ者がいれば、神の名において戒めたのです。すべては領主のために働くように。

 

ヨーロッパのキリスト教の普及はこのようにして広まっていったのです。キリストはその命を引き換えに人々に神の愛を広めることをひたすら思っていたのですが、それとは裏腹に人を支配し奴隷化するために利用されてきたのです。その元凶となったのがバチカンです。バチカンは元々ローマ時代の教皇の住む地名を指していましたが、今ではイタリアのバチカン市国として世界一小さな国として認められています。カトリックの総本山でもあるのですが、最近になって児童の性的虐待を多くの神父がしていたことが明らかとなり、大きな反響を及ぼすようになりました。単なる虐待ではなく、恐ろしい生贄的な儀式に男の子たちを虐待してきたのです。それについては別のナンバーで詳しくお伝えします。

 

中世のヨーロッパの特徴に魔女狩りがあります。1200年頃から始まったのですが、その目的はキリスト教に背信する人たちをこらしめることだったのですが、だんだんとエスカレートしていきスピリチュアル的なことをする人をキリストに対する背信行為だと決めつけるようになりました。いわゆる占い師とか霊媒師とか、さらにはキリスト教を少しでも批判する人を魔女と決めつけて、拷問にかけたり火あぶりにしたのです。多くの女性が殺されました。それが1700年頃まで続いたのです。これがヨーロッパにおけるキリスト教の真実なのです。宗教の名を借りて人々を一部の人たちが支配するために道具として使ったのです。同じようなことが他の宗教でも行われてきました。イスラム教、仏教、ヒンズー教、そして日本の神道も。

 

中世の特徴に宗教の普及の拡大があります。それぞれの宗教を普及させようとして他国へ侵攻し、時には戦争を起こしたのです。特にキリスト教はその普及の名の元に隣国を支配していったのです。まず、宣教師を送り込みその国の実情を偵察し、その情報を元に軍を送り込んでその国を植民地化していったのです。アフリカや中東、そして東南アジアにインドはヨーロッパの国の富をもたらす植民地と化したのです。今のヨーロッパの国々の繁栄は植民地化された国々の過酷で悲惨な労働の上に成り立ってきたのです。さらに、キリスト教はその権力を絶大なものにするため、他の宗教の存在を認めないようにしました。その代表的な出来事が十字軍の遠征です。キリスト教の聖地エルサレムは当時、イスラム教の国が支配していましたがそれを奪うために多くの騎士や兵士を送り込んだのです。当初は占領してキリスト教の聖地として小さな国を作ったのですが、周りのイスラム国が反撃して幾度も奪い合いがなされました。この間に多くの人が亡くなり、そして女性は強姦され、子供は奴隷として売り飛ばされ、またイギリスやフランスは互いに領土を拡張するために争い、最終的にはヨーロッパの国は財政的にも疲弊してこの遠征は終わったのです。この争いの火種は現在も残されていて、さまざまな形で続いているのです。

 

イスラム教を信仰している国々は、基本的には自国内での普及が中心でしたが、時折他国に出向いてはイスラムの教えを広めていきました。それはあくまで純粋な普及でキリスト教のような下心はありませんでした。イスラム教は中東やアジアに広まり、現在も定着しています。しかし、一部の国ではアッラーの教えを拡大解釈して過激になり、テロや自爆をして紛争を引き起こしています。この裏にはアメリカやイギリス、中国がからんでいて、イスラムの国の資源や領土を占領するために一部のイスラム教徒を扇動しているのです。それは巧みに行われていてお金や武器を提供し、自分たちでその国を支配させ頃合いを見計らって扇動した人たちを皆殺しにしてその国を支配下に置くのです。イラクやアフガニスタン、そしてリビアはそのようにして落ちていったのですが、アフガニスタンはアメリカの思惑通りにならず、泣く泣く撤退したのです。

 

世界の歴史はまさに宗教の名を借りた侵略行為の上に成り立っているのです。私たちが学んできた歴史は、西洋を中心にした歴史です。当然ながら、ヨーロッパの国々を賛美する内容になっています。しかし、その実態は今まで述べてきたように、とてもひどいことをしてきたのです。そのことをしっかりと知ることが必要なのです。今、ヨーロッパを中心にした地域では自然災害が頻繁に、そして巨大化しています。さらにコロナの感染拡大によるワクチン接種の普及も進んでいます。いずれ、いやもうすでにワクチンの副作用で苦しんでいる人や亡くなる方が急増しています。それはある意味で今まで行ってきた他国の人への残虐な行いに対する報いとなるでしょう。

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