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新時代通信No136【日本の神々28】

22年02月28日

この通信は「日本の神々」についてお伝えします。日本古来の神様をいろいろご紹介していますが、意外と女性の神様が多いのです。何々姫の神が多くおみえになるのです。アマテラスノカミ様も女性とされています。しかし、日本以外では男性の神様が主体なのです。このちがいはどこから来るのでしょうか。

 

女性の神様が多いのは日本だけです。他の国ではほとんどありません。そのちがいは、神様に対する考え方が異なるからです。日本の神様に対する考え方は、神様に対していつも見守っていただいてありがたいと言う感謝の思いが根底にあります。それは母親が子どもを見守るような感じなのです。他の国の多くはその逆で、厳格な父親が子どもが悪いことをしないように厳しく接するような感じなのです。そのためさまざまな戒律があったりするのです。そのちがいはどこから生じてきたのか。すでに何度もお伝えしているように、多くの宗教は特定の権力者が多くの人を自分たちの言いなりにさせるために作り上げてきたので、必然的に言うことを聞かせるために戒律や掟を作ってきたのです。つまり、権力者の言いなりにならないと罰を与えるということです。それに対して日本は、あくまでも母親に日頃お世話になっていることに対しての感謝を伝える関係にあるのです。したがって、神に対する考えがまったく異なるのです。

 

このちがいが大きく現れているのが、神に対する祈り方にあるのです。日本では神社などで参拝する時は立って行います。二拝二拍手一拝が作法になっていますが、他の国の宗教では膝まつくことが多いのです。まさしく神に対する考え方のちがいが現れているのです。怖いお父さんに叱られないようにする子どもと、優しいお母さんに日頃の感謝を伝える子どものようなものなのです。どちらがいいと言うわけではありませんが、厳格な父親の前でいつも肩身の狭い思いをしている子どもは、さぞかし窮屈なことでしょう。逆に、いつも優しく見守ってくれている母親の前では素直になり、明るく健やかな思いになるでしょう。このことが大きなちがいとなってくるのです。

 

厳格な父親の元で育てられると子どもも厳格となり、相手にもその厳格さを求めるようになります。その結果、自己主張が強くなり、さらに相手を自分と同じような考えにさせようとします。なぜなら、自分が絶対に正しいと思っているからです。しかし、相手も同じような考えを持っていたなら、相容れないことになるのです。その結果、争いとなるのです。多くの紛争や戦争はこのことが根本的にあるのです。日本は優しさを根底にしているので、相手の考えを尊重するのです。そのため争うことはあまりないのです。争うことが多いほど神の御意志からは離れていくのではないのでしょうか。人を愛せよと言っている宗教が、他国の人と争ってばかりいるのは矛盾していると思いませんか。また、神の名の元に自爆をする宗教もおかしいと思いませんか。お金を多く寄付すれば神の元に行けると吹聴する宗教をおかしいと思いませんか。そして、お願い事を何でも聞いてくれる神様がいると宣伝する神社仏閣もおかしいと思いませんか。多くの神仏がおみえになる日本は、ある意味で母性愛に満ちた国なのかもしれません。

 

女性の神様でも男性的な神様もおみえになります。ウムギヒメノカミ(蛤貝姫神)とキサガイヒメノカミ(キサ貝姫神)なのです。古事記では蛤と赤貝の化身とされ、オオクニヌシノミコトのケガを直したとされています。しかし、これもまったく関係なく、ウムギヒメノカミハは宇武賀姫神が正式名なのです。したがってウムカヒメノカミなのです。武の文字が使われているように、この神様は武術を得意とした神様で、邪気や邪心を剣で切り裂いて退治してくれる神様なのです。宇は天を表わし、賀は祝うこと。つまり剣で邪気を退治して天津神を祝う神様なのです。キサガイヒメノカミの正式名は枳佐加姫神で、枳は生垣に使われるカラタチの木で、とても長い棘をもっていてやはり邪気や邪心をこの棘で退治したのです。佐は刺すで、加は加える、つまりカラタチの鋭い棘で邪気を刺して成敗を加えると言う意味の神様なのです。したがってキサカノヒメノカミなのです。このように女性の神様でも、勇ましい神様もおみえになるのです。

 

逆に、いかにも女性らしい神様もおみえになります。それはヤマトトモモソヒメノカミ(夜麻登登母母曽姫神)とサシクニワカヒメノカミ(刺国若姫神)なのです。ヤマトトモモソヒメノカミは三輪山の神であるオオモノヌシノカミの妻とされています。しかし、やはり何の関係もありません。この神様は人々が人生にいろいろと迷った時に、灯台のごとく一筋の明かりを照らすことで迷いの暗闇から人々を導き出す神様なのです。暗闇の中で照らす明かりのごとく、母の愛を持って人々を救う神なのです。麻は魔除けであり、登登とは登り続けることであり、母の元に。つまり、暗闇の中を母が照らす光を目指して山を登らせる神様なのです。無事登れるように魔除けもしながら。名前にすべてが込められているのです。サシクニワカヒメノカミはオオクニヌシノミコトの母親となっていますが、やはり何の関係もありません。この神様は多くの人を元気にする神様なのです。刺すとは物を刺すのではなく、人の背中を押すと言う意味なのです。国は人の元気を表わしています。玉は人の心を表し、口は体を表わしているのです。つまり、背中を押して心と体を元気にして若返らせる神様なのです。ある意味で美容と健康の神様でもあるのです。

 

このようにさまざまな神様がおみえになるのですが、その多くが本当の御役目を知られていないのです。その最たる神様が、アメノホアカリノカミ(天火明神)とアメノホヒノノカミ(天之菩卑能神)なのです。アメノホアカリノカミはアマテラスノカミの孫となっていますが、やはり何の関係もありません。この神様は名前のごとく、多くの人々に明かりを灯して正しい道に導く神様なのです。人々が苦しんでいる時や辛い時に、明るい松明のようになって正しい方向に導いてくれるのです。しかし、やはりこの神様の本当の御役目は知られていないので、この神様もその御役目が果たせないのです。それを知ってこの神様に接しないとできないのです。アメノホヒノノカミ様も同じで、アマテラスノカミの次男とされていますが何の関係もないのです。この神様は神界と仏界をつなぐ神様で、神界の神様の分身となった菩薩様や如来様と力を合わせて多くの人の魂を浄化することをしています。神と仏が卑しい人の魂を浄化してよくする神なのです。この神様もその御役目を知っている人はほとんどいません。私たちはある意味で宝の持ち腐れをしているのです。

 

神様の本当の御役目を知り、そしてその御役目に沿ったお願いをして初めて神様の御力を授かることができるのです。何度もお伝えしているように、ご利益主義は人々が勝手に作り上げたものであり、古事記や日本書紀によって歪曲されたことでますます神様の御役目が混乱しているのです。身近な神様の本当の御役目をしっかりと認識するようにしてください。

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