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近未来通信

近未来通信No10【農業2】

23年01月16日

化学肥料や農薬で汚染された畑や田を復元させるには、かなりの手間がかかるのです。長年使われてきたことによって、かなりの量が地中に含まれています。これをすべて除去するには何年もかかります。そこで、作物に影響が出ない範囲までの除去を行うのです。その救世主がソバなのです。ソバは荒れ地でも短期間で成長する力を持っています。

 

ソバは乾燥した荒れ地でもよく育つので、まずは種を蒔いて種が実ったら収穫をします。その種には化学肥料や農薬が含まれているので食べることはできませんが、燃やして肥料として使うのです。地域によっても異なりますが、年に2回から3回収穫ができるので、2年ほど続ければ大方は除去することができます。その間にできたソバの実は保存して、必要に応じて燃やして肥料として使うのです。燃やすことで化学肥料や農薬の成分は無害となるので大丈夫なのです。そしてさらに除去する方法が、やはり微生物の活用なのです。さまざまな微生物がいますが、化学肥料や農薬を無毒化する微生物がいて、土を掘り返したあとに散布するのです。50センチ以上は掘り返さなければならないので重労働になりますが、最初だけなので多くの人と力を合わせて行うとよいでしょう。

 

土壌汚染を除去するのに2年から3年かかることを考えたら、今から行っていかなければなりません。しかし、このような考えに賛同してくれる人はまだわずかであり、畑や田を貸してくれる人もわずかです。そこで、使われなくなった畑や田を借りていくのです。いわゆる耕作放棄地を借りるのです。現在このような農地は増えるばかりで、全国の耕作放棄地は埼玉県の面積に匹敵するのです。このような田畑を再利用するために国や地方自治体は補助金や優遇制度を出しているので、調べてみるとよいでしょう。これらの土地も以前は使われていたので、当然ながら化学肥料や農薬が残留しています。ソバや微生物を使って除去しなければなりませんが、好きなように使えるので自然農法を行うには好都合なのです。一度お近くに耕作放棄地がないかを探してみるとよいでしょう。

 

土地が確保できたらソバの種を蒔き、実を収穫して肥料用として保存し、何度かくり返すことで汚染を除去していきます。そして仕上げに微生物を散布してやっと作物を作ることができるようになるのです。およそ3年はかかるでしょう。いろいろな作物がありますが、最初に作るとよいのが大豆です。大豆は比較的栽培が簡単で、肥料もさほど必要としません。また、長期保存ができて栄養価も高いので、これからの時代には必需品となるのです。さらに、大豆は味噌や醤油、納豆に豆腐の原料にもなるので、多くの人が作るとよいでしょう。現在、大豆の9割は輸入に頼っています。それもその多くは遺伝子組み換えによるものです。そのようなものを使って食用油や味噌、醤油、納豆に豆腐が作られているのです。少しでも自給率を上げなければならないのです。ちなみに、大豆の他にうずら豆や花豆、落花生やえんどう豆などを栽培するのもよいでしょう。どれも長期保存ができて、煮豆やスープに使うことができます。豆類は夏場に収穫する物が多いので、その後に食用のソバを栽培するとよいでしょう。
米の栽培はこれから少しずつ変わっていきます。化学肥料が高騰し、農耕用機械の燃料代も高騰するため、今までの販売価格では採算が合わなくなっていきます。スーパーや小売店は値上げに対して厳しい姿勢をしめすため、廃業をする米農家が多くなっていくでしょう。結果的に米の生産量が減っていくため、値段は上がっていくのです。さらに、異常気象や自然災害が重なることで不作となるため、数年後には今の価格の倍ぐらいになっているでしょう。米はなくなるわけではありませんが、値段が高騰することでいつでも食べられるものではなくなるかもしれないのです。米の代替えとしてソバやイモ類、そして小麦が活用されていくのです。このことは昔から行われていたことで、もう一度米以外の穀物やイモ類を見直す時がきたのです。アワやヒエ、キビ、トウモロコシ、麦にソバなどを活用していくのです。どれも荒れ地で育ち、生育も早く、長期保存ができるのでとれも重宝するのです。

 

ただ、収穫後の選別に手間がかかりますが、やはり人海戦術でやれば問題ないでしょう。現在、多くの雑穀も輸入に頼っている我が国は、自給率を上げていくためにこれからかなりの労力を必要としていきます。エネルギーは高騰して安易に農業用機械は使えなくなるし、外国人労働者も入ってこなくなります。さらに、農業に従事する人の多くは高齢化し、後継者不足に苦しんでいます。そのような状況下で農業を広めていくには、やはり中学生や高校生、そして大学生の若い力を活用していくしかないのです。授業の一貫として取り入れて、いずれは農業に従事する人になってもらうのです。すでにお伝えしましたが、これからの時代は半農半X時代となっていきます。だれもが農業にかかわり、そして自分に合った仕事をしていく時代になっていくのです。そのためにも、小さい時から農業にたずさわっていかなければならないのです。

 

小学生も低学年はサツマイモやジャガイモほりは手伝えます。高学年になれば田植えや稲刈りも手伝えます。学年に応じていろいろなことを体験させていくのです。そして草抜きや害虫の駆除なども手伝わせていくことで、作物を作るために何をするのかを体験していくのです。したがって、スポ少や部活、クラブなどをやっている暇はなくなるのです。授業も体育や音楽、美術に英語も不要になっていくのです。算数や数学も短略化し、現在の内容の半分ぐらいまで削減するのです。受験のための勉強はやがてなくなるでしょう。しかし、これからは生きていくための勉強が主体となっていくのです。詳しいことは「教育」の項目でお伝えしていきますが、いずれにしても自分の食べる物は、自分で作っていくことをしっかりと実践していくのです。

 

現在の農業で一番弊害となっているのが、JA農協と農林水産省なのです。どちらもさまざまな法律や規制を作り上げて、現在の農家を保護すると言う名目でいろいろな補助金や助成金、さらには優遇制度を出すことで、農家をしばりつけているのです。なぜなら、自分たちの既得権益を守るためなのです。JAはさまざまな企業や大地主と深くつながっていて、彼らの利益を第一に考えているので、これからの農業を築いていくことなどは考えていません。また、農林水産省も同様に自分たちの天下り先を優遇し、助成金や補助金をばらまくことでその一部を自分たちの懐に入れているのです。もちろん、日本のこれからの農業を真剣に考えている役人もいますが、ピラミッド型の組織の中ではその思いを現実化していくことはできないでしょう。そして、日本の農業の発展を一番阻害しているのが今の与党なのです。農家の人を選挙のための道具としてしか考えておらず、その場しのぎの政策ばかりを打ち出してきたため、農業は衰退してきたのです。もちろん、そこにはアメリカの強い影響もあるのですが、これからは小さくなっていくでしょう。

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