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新世紀通信No25【衣服】

23年11月14日

私たちの衣服は、戦後大きく変わってきました。和服よりも洋服が多くなり、さらに素材も化学繊維が主流となり、綿や麻、そして絹の衣服を着なくなってきました。そのため、体に静電気が帯電しやすくなり、血行が悪くなって肩こりや手足の冷え性で苦しむ人が多くなってきているのです。天然素材の衣服を見直す時がきているのです。

 

和服は日本の風土に適合した衣服なのです。夏は高温多湿で、冬は乾燥しやすい日本の風土に和服はとても合っているのです。その通気性と保温性を兼ね備えた素材が綿や麻、そして絹なのです。確かに、化学繊維もその特性がすぐれている物も多くありますが、静電気が生じやすくて血行を悪くしてしまうのです。天然素材は化学繊維よりも高いため、どうしても安価な物を買ってしまいますが、長い目で見れば健康面も考え合わせると、天然素材の物がよいのです。特に、下着は直接体にふれるので、なるべく天然素材の物がよいでしょう。しかし、女性の下着の多くは化学繊維の物が多いため、生理痛や生理不順、足の冷えや頭痛で苦しんで知る人が多いのです。

 

綿や麻、絹の多くは輸入品がほとんどです。特に麻は、その用途が多様なので大量に輸入されています。綿も絹も多くは輸入品なのですが、やはり異常気象の影響で世界的に生産量は落ちて来ています。これからは、国産に力を入れなければならないのですが、やはり農家の高齢化でなかなか生産が追い付いていきません。これからの需要を見込んで、若い人たちに天然素材の生産を取り組んでもらわないといけないのです。綿や麻の栽培は、とても手間がかかるので多くの人手を必要とします。一時的なものなので、収穫期には中学生や高校生の手を借りるのです。もちろん、地域での特産品にしていくことを前提にしていくのです。さらに、高齢者もムリのない程度に参加して、地域で力を合わせて行っていくのです。これは、他の農作物や米栽培でも活用していくのです。このようなシステムをどのように作っていくかが、これからの課題となるのです。

 

現実的ではないとお思いになるでしょうが、これからの日本を考える上で、必要不可欠なことなのです。人手不足の解消と国内需給を高めるには、この方法しかないのです。さらに、大学生や専門学校生も参加していくのです。そして、引きこもりや不登校の中高生にも参加してもらうのです。これらの人たちを結集すれば、何とか自給自足を行うことができるのです。このようなことを行うためには、国が指導していかなければならないのですが、残念ながら実施することはできないでしょう。であれば、地方からやっていくしかないのです。過疎化が進んでいる地域で、新たな特産品を作っていく名目で村や町が一丸となって協力してやっていくのです。それがモデルとなって、全国に普及させていくしかないのです。

綿や麻は比較的すぐにでも着手できるのですが、絹はカイコを育てる段階からスタートさせなければならないため、時間と手間がかかるのです。まずは、着物などをリサイクルして使っていくことをしていくとよいでしょう。日本には多くの着物がタンスに眠っています。リサイクルするには十分な量があるのです。

 

和服に欠かせない物が足袋です。足袋は素足に近いので、体の静電気を地面に逃がしてくれます。靴下もいろいろな素材がありますが、綿や麻、絹ならいいのですが、化学繊維だとやはり静電気が体にたまってしまうのです。足袋のほとんどは綿でできているので、静電気を逃がすには好都合なのです。さらに、足袋をはけば必然的に下駄になるため、靴によって足の指が圧迫されることがなく、外反母趾にならなくてすむのです。さらに、足の親指と人差し指の間には、とても重要なツボがあって肝臓と胃の働きを促進してくれるのです。多くの人は下駄をはかなくなったため、胃の働きが弱くなってきたとも言えます。また、肝臓の働きが低下して、自律神経のバランスが乱れやすくなってきているのです。

 

着物の中でも、浴衣は手軽に購入できるので、もっと多くの人が着るとよいでしょう。元々浴衣は、お風呂上がりや寝間着として使われていましたが、しだいに普段着として一般庶民が着るようになっていきました。その吸水性や風通しの良さが、高温多湿の日本の夏にはとても合っているのです。最近では、外国人がお土産として購入していくことも多くなってきました。浴衣の素材は木綿が主流で、やはりその多くは輸入に頼っているのです。ただ、直接輸入するのではなく、木綿を使った製品を輸入しているのです。したがって、木綿を直接輸入することはあまりありませんが、外国産の木綿を使って、やはり外国で製品化して輸入しているのです。木綿はいわゆるコットンのことで、化学肥料を使わないものをオーガニックコットンと呼んでいます。日本でもこれから、オーガニックコットンの栽培をしていかなければなりません。広大な農地を必要とするので、今ある畑を使うわけには行けません。そこで、これから利用者が激減していくゴルフ場や公園を活用して行くのです。おそらく、1年後には日本の人口は半分ぐらいになっているので、当然ながらゴルフをする人は激減し、公園の利用者も激減するので、コットンの栽培に使っていくのです。

 

これから一番利用価値が注目されるのは、大麻草です。現在は大麻草は、麻薬取締法の対象になっているため、勝手に栽培することはできません。しかし、先の大戦までは、多くの農家で大麻草は栽培されていたのです。大麻草は成長が早く、荒れ地でもしっかり育つので、年に2回から3回収穫できるのです。神社のしめ縄や宮司の衣装、そして神事使う幣(ぬさ)にも使われていて、宮司が祓い清める時に振る棒の先に紙と麻がついているのです。さらに、種から取れる油は食用や薬として使われ、七味唐辛子にも使われています。繊維は丈夫なので衣類や縄、さらには家の壁にも使われてきました。現在では、車の内装のクッション材や家の外壁材としても使われています。その用途は石油に匹敵するほどで、自然環境にもよく、これからの石油代用品としての価値があるのです。

 

大麻がなぜ麻薬取締法に組み込まれたのか、アメリカが石油の利権を牛耳ることで、日本などの国をコントロールするために大麻草を自由に栽培できなくさせたのです。薬物としての大麻と、日本で古来から使われてきた大麻はまったく別の品種で、ヘンプと呼ばれています。すでに、多くの国でヘンプを自由に栽培できるように法改正を進めています。アメリカ自体がそうしているのです。日本は一度決めたことはなかなか変えない変な慣習があるため、世の中の流れから遅れているのです。石油が入りづらくなることは目に見えているので、法を改正し、ヘンプの栽培を奨励していかなければならないのです。その切り札となるのが、麻の需要を高めていくのです。衣服や建築材料、さらには食料油や医薬品として活用して行くのです。その利用価値が見直されれば、法改正も進んで行くことになるのです。

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