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新世紀通信No39【リサイクル】

23年12月11日

日本のリサイクル率はかなり高く、ペットボトルは8割以上がリサイクルされています。しかし、衣類や住宅のリサイクル率は低く、量的にも圧倒的にリサイクルされていない物が多いのです。資源が少ない日本は、リサイクルをいかに高めていくかが、これからの大きな課題となっていきます。すべての物を対象にリサイクルを高めていくのです。

 

リサイクルも大切ですが、その前にリユースとリデュースが大きな課題となるのです。リユースは何度も使い回しをしたり、別の物に代用することになります。マイコップやマイはしをいつも持参したり、水筒やボトルを持参してペットボトルの消費を減らすのです。昔からビールやジュースのビンは、回収されて何度も使い回しされてきました。また、古着を活用したり、メルカリやガレージセールなどで不用品を必要な人に購入してもらうのです。このような活動を広げていくことで、ゴミとして捨てられる物が少なくなっていくのです。リデュースはさらに、いかに物を買わないようにするかを考えるのです。普段から質素な生活をするように心がけ、いかにある物を活用して行くか、そして消費する物をいかに減らして行くかを考えるのです。マイバックを持参したり、食品ロスを少なくしたり、さらには良い物を大切に長く使うようにしていくのです。すでに多くの人が実践し始めています。

 

リユースとリデュースを徹底していくことがこれかの大きな課題となっていきます。大量生産、大量消費の時代は終わったのです。そのことで生産する側も、いかに性能が良くて、長く使える物を作っていくかが問われているのです。家電製品は物にもよりますが、長くて10年ぐらいが寿命となります。しかし。漆器や陶芸、木工製品は、ちゃんとした物であれば孫子の代まで使える物があるのです。江戸時代はまさにそのような物を大切に使って、孫子の代まで引き継いで使っていたのです。江戸時代は、まさにリデュース、リユース、リサイクルが完璧なまでに行われていたのです。たとえば、火事で燃えてしまった家の柱をリユースして、長屋や小屋の増築に使っていました。人の糞尿は作物の肥料として使い、紙はすべてリサイクルして使っていました。それぞれの職人がいて、十分に商売として成り立っていたのです。

 

先の大戦後の日本では、鉄くず業が繁盛しました。今また、世界的な資源高騰により、鉄くずやアルミ缶回収が脚光をあびるようになってきました。古紙回収業や着物の回収業も繁盛し始めています。さまざまな物がリユース、リサイクルされ始めているのです。これから、さらに盛んになっていくでしょう。これから特にリサイクルをしていかなければならないのが、100円ショップなどで売られているプラスチック製品なのです。今、世界中の海でプラスチックゴミが問題になっています。微粒子となったプラスチックゴミを魚や多くの海洋生物が食べてしまい、死に至らしめているのです。いかに、プラスチック製品を少なくするか、そしてリサイクルするかが緊急の課題となっているのです。プラスチック製品の多くは、石油からできています。これから石油が高騰していくのは必須なので、少しでも早く天然資源を使った製品に切り替えていくかが課題となっているのです。すでに木材や海藻類、廃棄処分される農作物を使って、プラスチックの代用として使われ始めています。
プラスチックは石油から作られる物が多いのですが、実は植物からも作ることができるのです。しかし、コスト面では圧倒的に石油が安いので、なかなか切り替えることができないのです。しかし、これから世界的に異常気象や紛争によって石油は高騰していきます。すでに、紅海で貨物船をハイジャックする事件が発生しました。これから頻発していくでしょう。さらに、アラブ諸国の多くが日本を含めた西側諸国への石油の供給を削減していきます。イスラエルの暴挙に対する制裁として、石油の輸出価格を上げていくのです。おそらく、年が明けるとじわじわと上っていくでしょう。1年後には、現在の価格の倍ぐらいになっているでしょう。ガソリンや電気、プラスチック製品はすべて値上がっていきます。上がらないのは賃金だけなのです。

 

このような状況に対応していくためには、まさにリユースとリデュースを徹底的に実践していくしかないのです。そして、石油に代る物でプラスチック製品を作っていかなければならないのです。その代用品に一番適した物が麻なのです。戦前まで麻は、どこの農家でも作られていました。衣類や縄、ワラジやしめ縄、食用油や七味唐辛子の原料として使われてきました。今は、大麻取締法のわくに入れられてしまい、勝手に栽培することはできなくなっているのです。麻薬としての大麻と、戦前まで使われていた麻はまったくの別物で、人体に悪影響を与えることはないのです。通常、戦前まで使われていた麻をヘンプと呼んでいます。ヘンプは荒れ地でも簡単に育ち、およそ3カ月ぐらいで収穫できるのです。そして、石油に匹敵するほどの利用価値があるのです。そのため、戦後アメリカのGHQがヘンプを大麻取締法に組み入れて、勝手に栽培できないようにさせたのです。そして、石油を使うように仕向けたのです。資源のない日本を牛耳るために。

 

今、世界的にもヘンプの栽培を奨励する国が増えています。大麻のような害がないことが認められてきたのです。そして、その利用価値が高いこともわかってきたため、国をあげて栽培している国もあるのです。日本は古い考えにしばられてしまい、一向にヘンプの栽培を認めようとはしていません。しかし、石油が高騰していけば少しずつヘンプの栽培を認めていくことになるでしょう。耕作放棄地や河川敷、さらにはゴルフ場や廃校となった運動場などで栽培していくのです。地域によっては、年に3回収穫できるのである程度の収益は確保できるようになるでしょう。ヘンプこそがこれからの日本の資源となっていくのです。

 

リサイクルの代名詞でもある新聞紙は、昔から古紙を原料にして作られてきました。しかし、今は新聞を読む人も少なくなってきて、古紙がだぶつくようになっているのです。今後は、古紙の活用方法を拡大する必要性があるのです。テッシュペーパーやトイレットペーパー、コピー用紙やノート、さらには雑誌や本などはすべて古紙を活用するようにしていくのです。多少の色むらや色落ちは見逃すようにすれば、十分に使うことができるのです。あらゆる製品のパッケージや各種の包装紙も古紙を活用していくのです。そのことで、高騰する木材の価格に対応することができるようになるでしょう。

 

最近、ガラスを製造するために必要な石灰石を卵の殻で代用して作ることを始めた企業がいます。それまでは廃棄されていた卵の殻が、有効活用されるようになったのです。また、豆腐を作る時に生じるオカラ自体ができないように工夫した豆腐が売られるようになりました。さまざまな分野で、いかにゴミを出さないようにするか、またゴミとなる物をいかに活用していくかが、いろいろと考え出されているのです。すでにお伝えしていますが、廃タイヤを液体燃料と固形資源に分離する工場もいよいよ本格稼働する時がやってきました。

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